【元保育士×絵本作家が届ける】頑張りすぎる子の特徴と安心する関わり方

あなたの周りに、なんでも「大丈夫」と人に頼らず、一人で頑張っている人はいませんか?本当は、ただ「手伝って」「助けて」と言えないだけかもしれません。
人に頼ることができず、一人で頑張ってしまう人は、「自分でやらなきゃ」「迷惑をかけちゃいけない」と感じてしまい、「手伝って」「助けて」という言葉を心の奥にしまい込んでしまいます。しかも辛い気持ちを誰にも見せることがないので、周りには気づかれないのです。
下の絵本は、私、yumenoが制作したオリジナル絵本『ことのはうさぎのものがたり-2巻ー ひとつだけの やさしいこえ』です。

ことのはうさぎのものがたり-2巻ー 「ひとつだけのやさしいこえ」
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『ことのはうさぎのものがたりー2巻ー ひとつだけのやさしいこえ』に白ねずみの子が出てきます。白ねずみの子も「助けて」と言えず、一人で頑張っていましたが、うまくいかず失敗してしまいます。そして、しまいには誰もいない場所で泣いてしまいます。
そして、それに気づいたことのはうさぎが、そっと寄り添ってくれたことで白ねずみに“やさしい声”が芽生えました。
この記事は、白ねずみのように【頑張りすぎる子】の特徴と安心する関わり方について書こうと思います。ぜひ、最後まで読んでいただけると幸いです。
🐭 しろねずみの子が泣いていた理由
まず、ユメノの絵本『ことのはうさぎのものがたり-2巻ー』「ひとつだけの やさしいこえ」に出てくる白ねずみが、なぜ泣いていたのか理由を探っていきたいと思います。
下の画像は、ユメノのオリジナル絵本『ことのはうさぎのものがたり-2巻ー』「ひとつだけの やさしいこえ」に出てくる白ねずみの子が泣いているシーンです。

白ねずみの子が泣いていた背景には、3つの気持ちがありました。
- 失敗したことへのくやしさ
- まわりに迷惑をかけてしまった、という思い
- ひとりで がんばろうとしていたプレッシャー
1. 失敗したことへのくやしさ
白ねずみの子は、「またしっぱいしちゃった・・・」と言って泣いてしまいます。
この“また”という言葉には、何度も挑戦していた姿が隠れています。
- 何度も練習してきた
- 「今度こそできる」と信じていた
- 誰よりも成功したかった
このような気持ちが強かったからこそ、うまくいかなかったことが悔しさになり、涙がこみあげました。
白ねずみの子は、失敗したことで「全部無駄になった」「やっぱり自分はダメなんだ」とネガティブに感じてしまうため、周囲から見れば小さな失敗でも、本人の心の中はとても大きな出来事になってしまいます。
2. まわりに迷惑をかけてしまった、という思い
「みんなに めいわくばっかりかけて…もう、あわせる かおが ないよ…」
白ねずみの子は、周囲に迷惑をかけたと思い込み、自分を責めて強い自己否定の気持ちがでています。
実際には、周囲はそこまで責めていません。
しかし、
- 「自分のせいだ」
- 「もっと頑張れば良かった」
と、「申し訳ない」と言う気持ちが頭の中で大きくなり、自分だけを責め続けてしまうのです。
3. ひとりで がんばろうとしていたプレッシャー
「てつだって」が言えなかった。「ごめんね」が言えなかった。
白ねずみの子は人に頼ることが苦手なので、一人で抱え込んでしまいます。
- 「自分でやらなきゃ」
- 「迷惑をかけちゃいけない」
- 「弱いと思われたくない」
そんな思いから、本当は困っていても「大丈夫」「できる」「平気」と言って笑顔を見せてしまうのです。
涙が出るということは我慢していた気持ちであり、「一人で頑張り続けることが、もう限界だった」という心のサインでもあります。
頑張りすぎる子の特徴
白ねずみのような頑張りすぎる子によく見られる特徴は、7つあります。
- 「できる子」でいようとする
- 「助けて」が言えない
- 人の期待を優先してしまう
- 小さな失敗でも強く落ち込む
- 我慢することが当たり前になっている
- 褒められても満足できない
- 周りの変化に敏感
1. 「できる子」でいようとする
頑張りすぎる子は、「ちゃんとできる自分」でいようと努力します。
- 宿題を完璧に終わらせる
- 約束をきちんと守る
- 先生や親の期待に応えようとする
責任感が強く、最後までやり遂げようとします。
その一方で、「失敗したら価値がなくなる」と感じやすく、自分に厳しくなってしまうことがあります。
2. 「助けて」が言えない
- 「大丈夫。」
- 「自分でやる。」
と言って、本当は困っていても一人で抱え込んでしまいます。
- 「人に迷惑をかけたくない」
- 「弱いと思われたくない」
という思いが強いため、助けを求めることを我慢してしまうのです。
その結果、心も体も疲れ切ってしまうことがあります。
3. 人の期待を優先してしまう
頑張りすぎる子は、自分の気持ちよりも周りの期待を優先しがちです。
例えば、
- 本当は休みたいけれど頑張る
- やりたくないことでも断れない
- 相手をがっかりさせたくない
など、自分の本音を飲み込むことが増えていきます。
そして、人の期待を優先してしまうほど、自分の気持ちが分からなくなってしまうこともあります。
4. 小さな失敗でも強く落ち込む
周りから見れば小さな失敗でも、
- 「また失敗した。」
- 「やっぱり自分はダメなんだ。」
と、自分を責め続けてしまいます。
頑張りすぎる子は、結果だけではなく、「期待に応えられなかった」という気持ちに大きく傷ついています。
そのため、一度の失敗で自信を失ってしまうことも少なくありません。
5. 我慢することが当たり前になっている
- 「泣いたら迷惑をかける。」
- 「我慢しなきゃ。」
と思い、悲しいことがあっても、悔しいことがあっても、自分の感情を抑え込んでしまいます。
しかし、我慢した感情は消えるわけではありません。
少しずつ心の中に積み重なり、ある日突然涙があふれたり、何もやる気が出なくなったりすることがあります。
6. 褒められても満足できない
- 「すごいね。」
- 「よく頑張ったね。」
と言われても、
- 「まだまだ。」
- 「もっと頑張らないと。」
と感じることがあります。
自分の基準がとても高いため、達成感を感じにくい傾向があります。
そのため、どれだけ努力しても「まだ足りない」と思い続け、休むことができません。
7. 周りの変化に敏感
頑張りすぎる子は、周囲の表情や雰囲気によく気づきます。
- 先生が少し困った顔をした
- お母さんが疲れている
- 友達が元気がない
そんな小さな変化にも敏感です。
- 「何かできることはないかな。」
- 「迷惑をかけないようにしよう。」
と考えます。
そして、周りを優先しすぎることで、自分自身が疲れてしまうこともあります。
頑張りすぎる子が安心する関わり方
頑張りすぎる子が安心する関わり方は、5つあります
- 結果より「気持ち」を認める
- 「休んでいい」を伝える
- “失敗しても大丈夫”な姿を見せる
- 甘えていい場面を作る
- 「助けて」の練習をする
結果より「気持ち」を認める
頑張りすぎる子は、「できたか、できなかったか」で自分の価値を判断しやすい傾向があります。
そのため、成功したときに結果だけを褒め続けると、
- 「できたときだけ認めてもらえる」
- 「次も成功しなければいけない」
と感じてしまうことがあります。
もちろん、「できたね」と喜ぶことが悪いわけではありません。
大切なのは、結果だけではなく、そこまで頑張った過程や、そのときに感じていた気持ちにも目を向けることです。
例えば、
❌「すごいね!できたね!」
という言葉だけではなく、
⭕「何度も練習していたね」
⭕「最後まで頑張っていたね」
⭕「うまくいかなくて、悔しかったんだね」
⭕「どうしようか、ずっと考えていたんだね」
と伝えてみましょう。
過程や感情を言葉にしてもらうことで、子どもは、
- 「結果だけではなく、自分の頑張りも見てもらえている」
- 「うまくできないときの気持ちも分かってもらえる」
と感じられます。
この「見てもらえている」という感覚が、子どもの安心感につながります。
また、失敗したときにも、「できなかったね」で終わるのではなく、「できるようになりたくて、たくさん頑張っていたから悔しいんだね」と伝えることで、子どもは自分の気持ちを少しずつ整理できるようになります。
「休んでもいい」を伝える
頑張りすぎる子は、疲れていても自分から休むことが苦手です。
休もうとすると、
- 「まだ終わっていない」
- 「みんなは頑張っている」
- 「休んだら負けてしまう」
- 「怠けていると思われるかもしれない」
と感じ、罪悪感を持ってしまうことがあります。
そのため、「疲れたら休んでね」と言うだけでは、休めないことも少なくありません。
- 「今日はここまでで大丈夫だよ」
- 「続きは明日にしよう」
- 「10分休んでから考えよう」
- 「全部終わらなくても大丈夫だよ」
- 「疲れているときは、休むことも大切だよ」
などと、具体的に休むタイミングを伝えてあげましょう。
最初は、具体的に休むタイミングを伝えてもすぐに休めないかもしれません。
それでも繰り返し伝えることで、少しずつ、
- 「休むことは悪いことではない」
- 「休んでも見放されない」
- 「頑張れない日があっても大丈夫」
と感じられるようになります。
休むことは、また力を取り戻すために必要な時間です。
大人が休むことを肯定してあげることで、子どもは自分の疲れに気づき、無理をしすぎる前に立ち止まる力を育てていきます。
“失敗しても大丈夫”な姿を見せる
頑張りすぎる子は、大人の言葉だけでなく、行動をよく見ています。
大人が失敗したときに、
- 「なんでこんなこともできないんだろう」
- 「失敗したら恥ずかしい」
- 「間違えてはいけない」
という態度を見せていると、子どもも失敗を怖いものだと感じやすくなります。
反対に、大人が失敗したときに、
- 「あ、間違えちゃった」
- 「うまくいかなかったね」
- 「もう一度やってみよう」
- 「分からないから、誰かに聞いてみよう」
と自然に受け止める姿は、子どもにとって大きな安心になります。
大人が失敗を隠さず、やり直す姿を見せることで、子どもは、
- 「大人でも間違えることがある」
- 「失敗しても終わりではない」
- 「やり直したり、助けてもらったりしていい」
と学んでいきます。
また、子どもが失敗したときにも、すぐに原因を問い詰めるのではなく、
- 「大丈夫。どうしたら次はやりやすくなるかな」
- 「失敗しても、あなたの大切さは変わらないよ」
- 「一緒に考えてみよう」
と伝えることが大切です。
失敗したときに安心して戻れる場所がある。
それは、子どもにとって失敗を必要以上に恐れず、新しいことにも挑戦しやすくなります。
安心して甘えられる場面をつくる
頑張りすぎる子は、甘えることを我慢している場合があります。
本当は抱きしめてもらいたいときにも、
- 「もう大きいから」
- 「自分でできるから」
- 「忙しそうだから」
と遠慮してしまうことがあります。
特に、普段からしっかりしている子ほど、大人も「この子は大丈夫」と思いがちです。しかし、自立して見える子にも、安心して甘えられる時間は必要です。
例えば、
- 手をつなぐ
- 抱きしめる
- 膝に座って話す
- 一緒に宿題や片づけをする
- 寝る前にゆっくり話を聞く
- 「今日は一緒にやろう」と声をかける
など、小さな関わりで十分です。
大切なのは、子どもが困り切ってから助けるのではなく、普段から、
- 「一人でやらなくてもいい」
- 「頼っても嫌がられない」
- 「甘えても受け止めてもらえる」
と感じられる場面をつくることです。
「もうできるでしょう」と突き放すのではなく、ときには、「できると思うけれど、今日は一緒にやろうか」と声をかけてもよいでしょう。
できることを手伝うのは、自立を妨げることではありません。
安心して頼れる経験があるからこそ、子どもは必要なときに人を頼り、また自分の力で歩き出せるようになります。
「助けて」と言う練習をする
頑張りすぎる子にとって「助けて」と言うことは、とても勇気が必要です。
- 「助けてと言ったら迷惑かもしれない」
- 「自分でできないと思われたくない」
- 「断られたらどうしよう」
- 「こんなことで困る自分は弱い」
と感じていることがあるからです。そのため、いきなり「困ったら助けてと言いなさい」と伝えても、すぐには言えないことがあります。
まずは、大人のほうから子どもの困りごとに気づき、選択肢を示してあげましょう。
例えば、
- 「一人でやってみる?それとも一緒にやる?」
- 「少しだけ手伝おうか?」
- 「説明をもう一度聞く?」
- 「今は困っているって言っても大丈夫だよ」
- 「どこから手伝えばいい?」
と尋ねます。
このように選択肢を示すと、子どもは「助けを求めてもよい」ということを体験として学べます。
また、日常の中で短い言葉を練習するのもよいでしょう。
- 「手伝ってください」
- 「もう一度教えてください」
- 「少し休みたいです」
- 「一緒にやってください」
- 「今、困っています」
「助けて」という言葉が難しい子は、「分からない」「一緒にやって」「少し待って」など、自分が言いやすい表現から始めても構いません。
そして、実際に助けを求められたときは、
- 「言ってくれてありがとう」
- 「困っていることを教えてくれてうれしいよ」
- 「頼ってくれて大丈夫だよ」
と受け止めましょう。
助けを求めたことで責められず、実際に助けてもらえた経験が積み重なると、子どもは少しずつ「一人で抱えなくてもいい」と思えるようになります。
頑張ることと、頑張りすぎることは違う
頑張りすぎる子は、「頑張る力」という素敵な才能を持っています。責任感があり、努力することができ、周りの人を思いやる力もあります。その力を否定する必要はありません。
ただし、ずっと力を入れ続けていると、心も体も疲れてしまいます。大切なのは、頑張らせないことではなく、「頑張るとき」と「休むとき」、「一人でやるとき」と「助けてもらうとき」の両方があってよいと伝えることです。
頑張りすぎる子に必要なのは、さらに頑張るための励ましだけではありません。
- 「できなくても大丈夫」
- 「休んでも大丈夫」
- 「泣いても、頼っても大丈夫」
- 「何もできない日も、あなたの大切さは変わらない」
と思える場所です。
安心して力を抜ける場所があるからこそ、子どもは自分の力を必要なときに使えるようになります。
- 頑張らなくても愛される。
- 失敗しても受け止めてもらえる。
- 困ったときには誰かと一緒に考えられる。
その安心が、頑張りすぎる子の心を守り、しなやかに生きていく力へとつながっていくのです。
まとめ
この記事は、ユメノの絵本『ことのはうさぎのものがたり-2巻ー』「ひとつだけの やさしいこえ」に出てくる白ねずみのように【頑張りすぎる子】について書いた記事です。
今回は【頑張りすぎる子】の特徴と安心する関わり方について書きました。
【頑張りすぎる子】は、弱音を吐けず、何でも自分で「大丈夫」と言って背負ってしまいます。そんな【頑張りすぎる子】には、安心できる場所が必要です。
安心できる場所、誰かの“やさしい声”があるだけで自分のペースでまた歩き出せます。
- 誰かと比べない
- がんばれなかった自分を責めない
- 泣いてもいい、「助けて」と言ってもいいんだよと教えてくれる
- その子の心にそっと触れるような、光のしずくのような声
そんな“やさしい声”がこの記事を読んで、ひとつでも芽生えてくれたら幸いです。
~絵本の紹介~
ユメノの絵本「ことのはうさぎのものがたり~2巻~」ーひとつだけのやさしいこえーが、AmazonでKindle版として販売中です。白ねずみの子のように「頑張りすぎる子」に向けた絵本になっています。
- 失敗が怖くて、挑戦できない子
- すぐ「ごめんね」と言ってしまう、やさしすぎる子
- 感情をうまく言葉にできない子
- ひとりでがんばりすぎてしまう子
そして、そんな子どもたちを見守る保護者の方にも、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
ぜひ、興味のある方は、読んでみてくださいね!

ことのはうさぎのものがたり-2巻ー 「ひとつだけのやさしいこえ」
🌿ことのはうさぎの ひとこと🌿
「そのままのきみが、だれかにとっての”しずくのひかり”になるんだよ」
yumeno
元保育士/ブロガー/絵本作家
短大(保育科)を卒業後、保育園や院内保育所、夜間託児所を経験。さまざまな保育現場で子どもたちの心に寄り添いながら関わってきました。
現在は保育士としての経験をもとに、オリジナル絵本を制作しています。このブログでは、絵本をより深く楽しんでいただけるよう、絵本のテーマを保育の視点からわかりやすく解説したブログを発信しています。
このブログが、子どもはもちろん、大人にとっても心を見つめ直すきっかけとなり、穏やかで心温かな繋がりが広がっていくよう願っています。
~姉妹ブログの紹介~
ユメノのオリジナル絵本は、「ことのはうさぎのものがたり」シリーズの他にドラゴンシリーズもあります。
姉妹ブログであるyumeno国で紹介していますので、興味がありましたら、こちらもお立ち寄りください。
また、他のオリジナル絵本も制作する予定ですので、お楽しみに!

