自分や他人がイライラしたり怒ったりしている時、「何でこんなに怒っているんだろう?」と感じたことはありませんか?
怒ることは悪い感情ではありません。怒りは、日々の出来事の中でふと沸いてくる感情であり、「つらい」「困った」「不安」「焦り」など、私たちの心ののサインを教えてくれるものです。
ただし、その感情に任せて強くぶつけてしまうと、自分も相手も傷ついてしまうことがあります。
これまで自己や他者の伝え方、関わり方について書いてきましたが、今回は、なぜ人は怒るのか、その原因と怒りの性質について書いていきます。
ぜひ、最後まで読んでいただけると幸いです。

ことのはうさぎのものがたり-3巻ー おこりのしずくがひらくとき
怒りとは何か?
怒りとは、自分の中で「大切にしているもの」が傷ついたときに生まれる感情です。
たとえば、
・理不尽なことをされたとき
・自分の思いが伝わらなかったとき
・大切なものを守りたいとき
そんな場面で、怒りは自然に生まれます。
つまり怒りは、
- 「自分を守るための感情」
- 「大切なものに気づかせてくれる感情」
とも言えます。
怒りの原因
なぜ人は、怒るのでしょうか?
怒りの原因は、3つあります。
- 自分ルールを相手にも当てはめてしまう
- 自己肯定感が低くなっている
- 心に余裕がない
自分ルールを相手にも当てはめてしまう
私たちは、それぞれ心の中に「こうあるべき」という”自分のルール”を持っています。
- あいさつはきちんとするべき
- 時間は守るべき
- こういう言い方をするべきではない
こうした“自分の中の当たり前”を、無意識のうちに相手にも求めてしまうことがあります。
こうしたルールが守られなかったとき、
「なんでそうするの?」
「信じられない」
といった気持ちが生まれ、怒りにつながります。
しかし、そのルールは絶対ではありません。
人それぞれ見ている世界や価値観は違います。
その違いに気づかないまま、相手を自分の基準に当てはめてしまうと、怒りが生まれやすくなるのです。
自己肯定感が低くなっている
自分に自信が持てないと、相手の言動を
- 否定された
- 軽く扱われた
- 攻撃された
- 理解してもらえない
と受け取りやすくなります。
その奥には、「わかってほしい」という気持ちがあります。
その思いが満たされないとき、自分を守るために怒りが現れます。
自己肯定感が低いときは、例えば次のような状態になりやすいです。
- 自分の本音を抑えてしまう
- 周りに合わせすぎてしまう
- 自分を後回しにしてしまう
- 自分や他人を否定的に見てしまう
- 他人の幸せを素直に喜べない
こうした状態が続くと、心が満たされず、怒りとして表に出やすくなります。
だからこそ、自分で自分の気持ちを満たしていくことが大切です。
心に余裕がない
怒りは、心の余白が少なくなっているときほど強くなります。
- 疲れている
- 忙しい
- ストレスがたまっている
このような状態では、普段なら流せることでも受け止めきれず、小さなことに強く反応してしまいます。
「最近イライラしやすいな」と感じたときは、心が休息を求めているサインかもしれません。
怒りの性質
怒りには、知っておくと関わりやすくなる特徴があります。
- 立場の強い人から弱い人へ向きやすい
- 周りに広がりやすい
- 身近な人ほど大きくなりやすい
立場の強い人から弱い人へ向きやすい
怒りは、「安心して出せる相手」に向かいやすい感情です。
そのため、
・大人 → 子ども
・上司 → 部下
といった関係の中で表れやすくなります。
だからこそ、その怒りが「伝えるためのもの」なのか、ただの感情のはけ口になっていないかを見つめることが大切です。
周りに広がりやすい
怒りは、人から人へと伝わりやすい感情です。誰かのイライラが、別の人のイライラを生むように、怒りは連鎖して広がっていきます。
だからこそ、自分の感情に気づき、コントロールすることがとても大切です。
相手が身近だと大きくなりやすい
家族や大切な人など、関係が近い相手ほど怒りは強くなりやすくなります。
それには、いくつかの理由があります。
- 期待が大きくなる
- 甘えが出る
- 価値観を押しつけやすい
期待が大きくなる
身近な人に怒ってしまう原因は、自分のことをよく知っていて信頼しているからこそ、何とかしてくれるという期待が大きいためです。
つまり、「わかってくれるはず」という思いが強くなるため、期待が裏切られたときに怒りが生まれます。
甘えが出る
身近な人ほど、「何を言っても大丈夫」という安心感から、つい強い言い方になってしまいます。
互いの性格に理解があるからこそ、相手に思いやりをもつことが大切です。
価値観を押しつけやすい
物理的に距離が近い人には、親近感や信頼の感情を抱きやすくなります。
それは反面、近い人だからこそ思い入れが深くなることもあります。
つまり、距離が近いほど、自分の考えを相手に当てはめやすくなります。
だからこそ、身近な人ほど「思いやり」と「違いの尊重」が大切になります。
まとめ
怒りは、
・自分の中の「こうあるべき」というルール
・そのルールが崩れたときの受け取り方
・そのときの心の状態
によって生まれます。
そして、 怒りは無意識に「選んでいる反応」でもあります。
怒りは、
・自分の大切なものを守る感情
・自分の状態を教えてくれるサイン
・奥に別の気持ちを持っている感情
です。
怒りを感じることは、悪いことではありません。でも、そのままぶつけてしまうと、自分も相手も傷ついてしまうことがあります。
だからこそ大切なのは、「どうして怒っているんだろう?」と、自分の心にそっと目を向けること。
その気づきが、やさしい関わりへの一歩になります。
| ことのはうさぎのひとこと 「だいじょうぶ。“どうしてかな?”って見つめたとき、 おこりのしずくはやさしいひかりにかわっていくよ」 |

ことのはうさぎのものがたり-3巻ー おこりのしずくがひらくとき

コメント