「何でこんなに怒ってるの?」怒りの原因と性質をわかりやすく解説

自分や他人がイライラしたり怒ったりしている時、「何でこんなに怒っているんだろう?」と感じたことはありませんか?
怒ることは悪い感情ではありません。
怒りは、日々の出来事の中でふと沸いてくる感情です。「つらい」「困った」「不安」「焦り」など、私たちの心にサインを教えてくれます。
ただし、その感情に任せて強くぶつけてしまうと、自分も相手も傷ついてしまうことがあります。
今回は、なぜ人は怒るのか、その原因と怒りの性質について解説していきます。
ぜひ、最後まで読んでいただけると幸いです。
怒りとは何か?
怒りとは、自分の中で「大切にしているもの」が傷ついたときに生まれる感情です。
たとえば、
・理不尽なことをされたとき
・自分の思いが伝わらなかったとき
・大切なものを守りたいとき
そんな場面で、怒りは自然に生まれます。
つまり怒りは、
- 「自分を守るための感情」
- 「大切なものに気づかせてくれる感情」
とも言えます。
怒りの原因
なぜ人は、怒るのでしょうか?
怒りの原因は、代表的なものとして、次の3つがあげられます。
- 自分ルールを相手にも当てはめてしまう
- 自己肯定感が低くなっている
- 心に余裕がない
自分ルールを相手にも当てはめてしまう
私たちは、それぞれ心の中に、
- 「普通はこうするもの」
- 「こうするべき」
- 「こうしてはいけない」
という、自分なりのルールを持っています。
例えば、
・あいさつはきちんとするべき
・約束した時間は守るべき
・人に迷惑をかけてはいけない
・頼まれたことは最後までやるべき
・嫌なことがあっても我慢するべき
・親なら子どもの気持ちをわかるべき
などです。
こうしたルールは、
- 家庭環境
- これまでの経験
- 学校や職場で教えられたこと
- 周囲の人との関わり
などからつくられていきます。
そのルールは、自分にとっては長い間守ってきたルールであるため、それが「誰にとっても当たり前のこと」のように感じられることがあります。
そのため、相手が自分のルールに反する行動をすると、
- 「どうしてそんなことをするの?」
- 「普通は分かるでしょう」
- 「信じられない」
- 「私なら絶対にそんなことはしない」
と感じ、怒りが生まれやすくなります。
例えば、自分が「時間は必ず守るべき」と考えている場合、相手が数分遅れただけでも、「大切にされていない」「いい加減に扱われている」と感じることがあります。
しかし、相手は、「数分くらいなら問題ない」「事情があれば仕方がない」という別の基準を持っているかもしれません。
そのルールは絶対ではありません。どちらか一方が必ず間違っているというよりも、人それぞれ見ている世界や大切にしている価値観が違うのです。
そのため、違いに気づかないまま、相手を自分の基準に当てはめてしまうと、怒りが生まれやすくなるのです。
自己肯定感が低くなっている
自分に自信が持てないときや、自分の存在を肯定できなくなっているときは、相手の言葉や態度に敏感になりやすくなります。
相手に悪意がなかったとしても、
・否定された
・軽く扱われた
・見下された
・仲間外れにされた
・自分だけ大切にされていない
・努力を認めてもらえない
と受け取ってしまうことがあります。
例えば、相手から少し注意されただけでも、
- 「私は何をやってもダメなんだ」
- 「この人は私を嫌っている」
- 「馬鹿にされた」
と感じ、悲しさや不安が怒りに変わることがあります。
この怒りの奥には、
- 「認めてほしい」
- 「大切にしてほしい」
- 「自分のことを分かってほしい」
- 「これ以上傷つきたくない」
という気持ちが隠れていることがあります。
怒りは、弱い気持ちを隠すために表れることもあります。
「悲しい」「怖い」「傷ついた」と言葉にすることが難しいとき、自分を守るように怒りが前に出てくるのです。
自己肯定感が低いときは、例えば次のような状態になりやすいです。
- 自分の本音を我慢する
- 周りに合わせすぎてしまう
- 嫌なことを断れない
- 自分を後回しにしてしまう
- 褒められても素直に受け取れない
- 人と比べて落ち込む
- 他人の幸せを素直に喜べない
こうした状態が続くと、心が満たされず、怒りとして表に出やすくなります。
だからこそ、自分で自分の気持ちを満たしていくことが大切です。
心に余裕がない
心や体に余裕がなくなっているときは、普段なら受け流せる出来事にも強く反応しやすくなります。
例えば、
・睡眠不足が続いている
・仕事や家事に追われている
・悩み事を抱えている
・緊張する状態が続いている
・一人で多くのことを抱えている
・自分の時間がほとんどない
・空腹や体調不良がある
といった状態です。
同じ出来事でも、元気で余裕のある日には、「まあ、仕方がないか」と思えることがあります。
ところが、疲れている日は、「どうして今なの?」「もういい加減にしてと強い怒りを感じることがあります。
これは、出来事そのものが大きく変わったというよりも、その出来事を受け止めるための心の余力が少なくなっているためです。
「最近、イライラしやすい」
「少しのことで腹が立つ」
「家族にきつく当たってしまう」
と感じたときは、心や体が「もう休みたい」「これ以上は抱えられない」と伝えているサインかもしれません。
怒りの性質
怒りには、知っておくと関わりやすくなる特徴があります。
代表的なものは、次の3つです。
- 立場の強い人から弱い人へ向きやすい
- 周りに広がりやすい
- 身近な人ほど大きくなりやすい
1.立場の強い人から弱い人へ向きやすい
怒りは、「安心して出せる相手」に向かいやすい感情です。怒りは、自分より反撃されにくい相手や、関係が切れにくい相手に向かうことがあります。
例えば、
・大人から子どもへ
・上司から部下へ
・先輩から後輩へ
・親から家族へ
といった関係です。
これは、相手が悪いから怒る場合だけではありません。
例えば、職場で上司に注意されても、その場では何も言えないことがあります。その出来事が解消されず、家に帰ってから家族に強く当たってしまうこともあります。
この場合、本来の怒りの相手には感情を出せず、より安全だと感じる相手に怒りを向けてしまっている状態です。
怒りを感じたときは、
- 「本当にこの人に怒っているのだろうか」
- 「別の場所で我慢した気持ちをぶつけていないだろうか」
- 「相手に必要なことを伝えているのか、ただ感情を放出しているのか」
と振り返ることが大切です。
2.周りに広がりやすい
怒りは、人から人へ伝わりやすい感情です。
誰かがイライラした声で話すと、聞いている人も身構えたり、不安になったりします。
そして、その人も別の誰かにきつい言い方をしてしまうことがあります。
例えば、
- 職場で上司に怒られた人が、部下に強く当たる。
- 部下が家に帰り、家族にイライラをぶつける。
- 家族の緊張が子どもにも伝わり、子どもがきょうだいに怒る。
このように、怒りは最初の相手とは関係のない人にまで連鎖することがあります。
また、怒っている人の表情、声の大きさ、話す速さ、乱暴な動作などは、周囲に緊張感を与えます。
言葉で直接怒られていなくても、同じ空間にいる人が不安を感じることもあります。
怒りの連鎖を止めるためには、怒りを無理に我慢するのではなく、
- 「今、私はかなりイライラしている」
- 「このまま話すと、きつい言い方になりそう」
と自分の状態に気づくことが大切です。
そして、
- 少しその場を離れる
- 深呼吸をする
- 時間を置いてから話す
など、感情と行動の間に間をつくり、自分のところで怒りの連鎖を止めて、自分で感情をコントロールすることがとても大切です。
自分の感情をコントロールすることは、自分だけでなく周囲の人を守ることにもつながります。
3.相手が身近だと大きくなりやすい
家族や大切な人など、関係が近い相手ほど怒りは強くなることがあります。
身近な相手への怒りが大きくなりやすい背景には、主に次のような理由があります。
- 期待が大きくなる
- 甘えが出る
- 価値観を押しつけやすい
期待が大きくなる
- 「私のことを分かってくれるはず」
- 「言わなくても気づいてくれるはず」
- 「困っていたら助けてくれるはず」
という期待を相手に持ちやすくなります。
信頼しているからこそ期待が生まれること自体は、悪いことではありません。
しかし、その期待を言葉にしないまま、相手が応えてくれることを当然だと思ってしまうと、期待どおりにならなかったときに、
「どうして分かってくれないの?」
「大切にされていない」
「私なら気づくのに」
という怒りが生まれます。
怒りの奥には、
「分かってほしかった」
「助けてほしかった」
「自分を大切にしてほしかった」
という気持ちが隠れていることがあります。
身近な相手であっても、すべてを察することはできません。
そのため、
「疲れているから手伝ってほしい」
「今日は話を聞いてほしい」
「遅くなるなら連絡してほしい」
と、期待を具体的な言葉にすることが大切です。
甘えが出る
身近な人には、
- 「多少強く言っても離れていかない」
- 「本当の自分を出しても受け入れてくれる」
という安心感があります。
そのため、外では抑えている感情が、家に帰った途端に出てしまうことがあります。安心できる場所で感情が出ること自体は、自然な面もあります。
しかし、「家族だから何を言ってもよい」「親しいから傷つけても許される」ということではありません。
親しい関係ほど、遠慮が少なくなる一方で、相手への配慮を忘れやすくなります。
強い言い方をしてしまったときは、「家族だから分かってくれる」で終わらせず、
- 「さっきはきつく言ってしまってごめん」
- 「本当は疲れていて、少し助けてほしかった」
と伝え直すことが大切です。
関係が近いからこそ、気持ちをぶつけるのではなく、言葉で丁寧に伝える必要があります。
価値観を押しつけやすい
身近な相手とは、一緒に過ごす時間や共有する出来事が多くなります。
そのため、
- 「この人なら私の考えを分かっている」
- 「家族なのだから同じように考えるはず」
と思いやすくなります。
しかし、家族やパートナーであっても、別の人間です。
- 大切にすること
- 心地よいと感じる距離
- 片づけ方
- お金の使い方
- 子育ての考え方
など、すべて同じとは限りません。
自分にとっての当たり前を相手も同じように感じていると思うと、違う行動をされたときに、
- 「どうして分からないの?」
- 「何度言ったら分かるの?」
という怒りにつながります。身近な人ほど、自分と相手の境界線が曖昧になりやすいものです。
だからこそ、
- 「私はこう考えている」
- 「相手には相手の考えがある」
- 「同じでなくても、話し合うことはできる」
という意識が大切です。
まとめ
怒りは、
・自分の中の「こうあるべき」というルール
・そのルールが崩れたときの受け取り方
・そのときの心の状態
などが重なって生まれます。
怒りを感じることは、悪いことではありません。
怒りは、自分が傷ついたことや大切なものが脅かされていることを知らせてくれ、自分や大切なものを守ってくれる大切な感情です。
しかし、怒りを感じたまま相手に強い言葉をぶつけたり、傷つける行動をとったりしてしまうと、人間関係を悪化させることがあります。
大切なのは、怒りを無理に抑え込むことでも、感情のままにぶつけることでもありません。
怒りを感じたときは、「相手が悪い」とすぐに結論づけるのではなく、
- 「私は何を期待していたのだろう」
- 「どんな自分のルールがあったのだろう」
- 「本当は何を分かってほしかったのだろう」
と、自分の心を振り返ってみましょう。
もちろん、自分の気持ちを振り返ることは、相手の行動を何でも許すことではありません。
嫌なことには「嫌だ」と伝え、傷つけられたときには必要な距離を取り、自分を守るための境界線を示すことも大切です。
必要な境界線を持ちながら、自分の気持ちを整理し、相手との違いを尊重して伝えていく。
その積み重ねが、自分にも相手にもやさしい関係につながっていくのです。
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yumenoの活動について
yumenoは、ユメノの名で絵本を制作しています。
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※こちらのリンクは、このブログ以外に運営しているブログです。絵本関連のお知らせなどがあれば、更新します。よかったら、こちらのブログも遊びにきてくださいね!
🌿ことのはうさぎの ひとこと🌿
「だいじょうぶ。“どうしてかな?”って見つめたとき、
おこりのしずくはやさしいひかりにかわっていくよ」
yumeno
元保育士/ブロガー/絵本作家
短大(保育科)を卒業後、保育園や院内保育所、夜間託児所を経験。さまざまな保育現場で子どもたちの心に寄り添いながら関わってきました。
現在は保育士としての経験をもとに、オリジナル絵本を制作しています。このブログでは、絵本をより深く楽しんでいただけるよう、絵本のテーマを保育の視点からわかりやすく解説したブログを発信しています。
このブログが、子どもはもちろん、大人にとっても心を見つめ直すきっかけとなり、穏やかで心温かな繋がりが広がっていくよう願っています。
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