あなたは、原始反射をご存じですか?
原始反射は、順調に赤ちゃんが成長しているかの目安になる一つです。したがって、成長していくうちに見られなくなります。
この記事では、原始反射とは何か?新生児にしか見られない原始反射の種類と消失時期について解説しています。
原始反射とは
原始反射とは、新生児が持つ特有の刺激に対して無意識に引き起こされる反射行動です。
産まれたばかりの赤ちゃんは、大脳が未発達です。
これまで胎内で過ごしていた赤ちゃんが胎内の外に出てこれから生きていくためには、工夫していかなくてはなりません。
そのため、産まれてくる時に備わっている反射が原始反射になります。
原始反射の種類と消失時期
原始反射は、様々な種類があります。
ここでは、代表的な原始反射を7種類ご紹介します。
- モロー反射
- 哺乳反射
- 把握反射
- バビンスキー反射
- ギャラン反射
- 歩行反射
1.モロー反射
モロー反射とは、大きい音が聞えると両手を広げて抱きつくような動作をすることです。
モロー反射は、落下しそうになった時近くにある物につかまり、落下の危険性を回避することに役に立ちます。
モロー反射が起こる時期と消失時期は、産まれた直後~生後4ヶ月頃までになり、消失することによって首が座ったり、首の運動ができるようになります。
モロー反射がない場合や弱い場合は「核黄疸」の可能性もありますので、専門家に相談すると良いでしょう。
大きな音など不要な刺激を与えすぎると不安になり、泣いてしまうこともありますので、安心して過ごせるような環境を整えてあげましょう。
2.哺乳反射
哺乳反射は、吸啜(きゅうてつ)反射や探索反射があります。
吸啜反射は唇に触れた物を反射的に吸う動きをすることをいい、探索反射は頬に触れると口を開けてその方向に向ける動きをすることをいいます。
哺乳反射があることで母乳やミルクが飲めるようになります。哺乳反射は、生後4~6ヶ月頃で消失します。
3.把握反射
把握反射とは、手掌把握反射と足底把握反射があります。
手掌把握反射は、手に触れる物を握りしめる動きのことで、出生後から3~4ヶ月までに消失しします。
足底把握反射は、足底を押すと足の指が内側に曲がることで、生後から9~10ヶ月頃までに消失します。
足底把握反射は消失すると、一人で立つ、一人で歩くことが徐々にできるようになります。
4.バビンスキー反射
バビンスキー反射とは、足の裏を撫でると親指がそる動作をすることです。
バビンスキー反射は、出生後から生後1~2年で消失します。
5.ギャラン反射
ギャラン反射とは、背骨の側を撫でると同じ側の腰が持ち上がる動作をすることです。
ギャラン反射は、出生後から生後4~6ヶ月頃で消失します。
6.歩行反射
歩行反射とは、足底を床につけると歩き出すような動作をすることです。
歩行反射は、出生後から生後2~3ヶ月で消失します。
まとめ
原始反射は、産まれた赤ちゃんの脳と神経系の発達が順調であるか目安になる一つになります。原始反射は個人差がありますので、原始反射だけで発達に異常があるか判断することはできません。
したがって、原始反射がない場合には専門家と相談しながら子どもの成長を温かく見守っていきましょう。
原始反射が見られる期間は限られています。原始反射が見られる期間に子どもとの時間を楽しんでくださいね!
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