マダニに噛まれたときの応急処置とは?自宅でできる対策ガイド

マダニ感染症
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暖かくなる季節、野山や公園、キャンプ場などに出かける機会が増えますよね。でもそこで注意したいのが「マダニによる咬傷」です。マダニに咬まれると、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱などの感染症を引き起こすリスクがあります。

今回は、マダニに咬まれたときに自宅でできる応急処置と、なぜ病院を受診すべきなのかをわかりやすく解説します。

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まず確認!マダニに咬まれたときの特徴

マダニは皮膚にしっかりと噛みつき、数日間にわたって吸血する性質があります。痛みがほとんどないため、咬まれたことに気づかないことも多いです。

以下の特徴がある場合、マダニに咬まれている可能性があります。

  • 小さな黒〜茶色の虫が皮膚に食いついている
  • 無理に引っ張っても取れない
  • 赤く腫れている

1. 小さな黒〜茶色の虫が皮膚にしがみついている

マダニは体長が1~4mm程度の小さな虫です。
咬みついている状態では、まるで黒いゴマ粒のように皮膚にくっついて見えることがあります。

さらに吸血が進むと、体が丸くふくらんで8mm前後まで大きくなり、灰色や黒っぽく変色することも。

よく見られる部位

  • 足首やふくらはぎ
  • わきの下やそけい部
  • 背中や腰(衣類のすき間)
  • 頭皮(子どもは特に注意)

服や靴のすき間から入りこむため、子どもはズボンのウエスト・首まわりもよくチェックすると良いでしょう。

2. 無理に引っ張っても取れない

咬みついたマダニは、口器(こうき)と呼ばれるノコギリ状の器官を皮膚の奥深くに差し込んで固定しています。
これにより、数日〜1週間ほど皮膚にしがみつきながら吸血を続けるのです。

🛑指やピンセットで無理に引っ張ると、マダニの体がちぎれて口の部分だけ皮膚に残ってしまう恐れがあります。虫が咬みついていたら、絶対に無理に取らないようにしましょう!

3. 赤く腫れている、または軽いかゆみがある

咬まれた部位は、赤く膨らんだり、かゆみ・熱感が出ることがあります。
ただし、マダニは痛みを感じにくくする成分を出して吸血するため、腫れやかゆみに気づかないまま何日も経つことも

特に、アウトドアやキャンプ後に“原因不明の虫刺され”がある場合はマダニを疑うことが大切です。

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自宅でできるマダニの応急処置

1. 【触らない】無理に引き抜かない

咬みついているマダニを見つけたとき、驚いてすぐに取りたくなるかもしれません。しかし、自己流で引きはがすのはとても危険です。ピンセットや指で無理に取ろうとすると、マダニの頭部が皮膚内に残ってしまい、感染の原因になります。

❌ 無理に引っ張る
❌ つぶす
❌ 燃やす・アルコールをかける
上記の方法は逆効果になることがあります。

虫の状態をスマホなどで撮影して、そのまま病院へ行きましょう。

2. 【保護する】咬まれた場所をカバー

マダニが皮膚にくっついたままの状態では、無理に引き抜かないことが最重要ポイントです。間違った処置をしてしまうと、マダニの口の部分(頭部)が皮膚内に残り、化膿や感染症の原因になってしまいます。

自宅でできる保護の仕方

  • マダニを触らずに、周囲の皮膚ごと清潔なガーゼやラップでやさしく覆いましょう
  • ラップがない場合は、食品用フィルムやクリーンなハンカチなどで代用してもOKです。
  • 絆創膏のように密閉しすぎないように気をつけ、空気が通るよう軽く覆うのが理想です。

⛔ 決して掻いたり、もみほぐしたり、押したりしないようにしましょう!

マダニがストレスを感じると体液を逆流させることがあり、それが感染症を引き起こすリスクを高めます。「そっとしておく」ことが一番の応急処置です。

3. 【冷やす】かゆみや腫れを和らげる

マダニの咬傷部位は、かゆみや赤み、軽い腫れを伴うことがあります。これは体が異物に反応して炎症を起こしているサインです。

冷やすときのポイント

  • 保冷剤や冷えたタオルを、ガーゼ越しに10〜15分ほど軽くあてるようにしましょう。
  • 保冷剤が直接皮膚に触れると凍傷になる可能性があるため、タオルや布を1枚挟むことが大切です。
  • 一日に数回、様子を見ながら行ってください。

💡冷やすことによって、かゆみや炎症の広がりを和らげることが期待できます。ただし、腫れがひどい場合や発熱を伴うときは、すぐに病院へ。

4. 【記録する】病院での診察に備えよう

医療機関に行く際には、できるだけ詳細な情報を伝えることで、より的確な診断と処置を受けることができます。

記録しておきたい内容

項目理由
咬まれた日時感染症の潜伏期間を把握するため
咬まれた場所(屋外・公園など)マダニが多く生息しているエリアの特定に有効
咬まれた部位の写真医師の判断材料になることがある(特に赤みや腫れの様子)
見つけたマダニ(あれば)種類によって感染症リスクが異なるため、保管して持参するのが望ましい

マダニの保管方法

  • 小さなジッパー付きビニール袋空き瓶に入れます。
  • 中に湿らせたティッシュを入れておくと、乾燥を防げて状態が保ちやすいです。
  • 冷蔵庫に入れて保存することも推奨されます(他の食品と分けて保管)。

👩‍⚕️ 医師に「マダニがこの種類かもしれない」と伝えられると、感染症検査の判断がしやすくなります。

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やっぱり病院に行くべき理由

マダニに咬まれたとき、「とりあえず自分で取ったし、大丈夫かな?」と思ってしまう方も少なくないでしょう。

しかし、たとえマダニを自分で取ったとしても感染症のリスクはゼロではないのです。自分で取ったとしても安心できない理由があります。

☣️1. 感染症のリスクは“あとから”やってくる

マダニは、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)やライム病などの感染症を媒介することがある吸血性のダニです。
しかも、これらの感染症は咬まれた直後ではなく、数日~2週間ほどの潜伏期間を経てから症状が現れることがあるのです。

⏰潜伏期間に見逃しやすい初期症状の例

  • 微熱や発熱(38度以上)
  • 頭痛・倦怠感(体がだるい)
  • 食欲不振・吐き気
  • リンパ節の腫れ

特にSFTSは致死率も高く、重症化しやすい感染症です。初期のうちに症状をチェックしておくためにも、医師の診察が必要です。

2. マダニの一部が皮膚に残っているかも

マダニの口はノコギリのような形をしており、吸血中はしっかり皮膚に食い込んでいます。
そのため、無理に引きはがすと“口器”と呼ばれる一部が皮膚内に残ってしまうことがよくあるのです。

🔍皮膚内に一部が残るとどうなる?

  • 赤く腫れて痛みやかゆみが続く
  • 化膿してしまい、治りにくくなる
  • 皮膚の深部まで炎症が広がることも…

一見「全部取れた」と思っていても、実は小さな破片が残っていたというケースも珍しくありません。

3. 医師による安全な除去と消毒が必要

医療機関では、マダニを安全に除去するための専用の器具を使い、感染や炎症を最小限に抑えた処置を行ってくれます。

医師が行う具体的な処置

処置内容目的
専用ピンセットによる除去口器が残らないように、深部から除去
消毒・抗菌軟膏の処方細菌感染や炎症を防ぐ
血液検査(必要に応じて)SFTSや他の感染症の兆候確認
経過観察のアドバイス症状が出る時期や注意点の説明

4. どの診療科を受診すればいい?

マダニに咬まれた場合、以下の診療科で対応可能です:

  • 皮膚科:咬まれた箇所の処置・除去が専門
  • 内科:大人で全身症状がある場合はこちら
  • 小児科:子どもが咬まれたときは必ず受診

💡【ポイント】「かかりつけ医」がある場合は、まず相談してみてもOK。必要に応じて専門科を紹介してもらえます。

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家庭で備えておきたい「マダニ応急キット」

家庭に備えておくと安心な「マダニ応急キット」は、以下にまとめました。

マダニ応急キットの中身と使い方

アイテム解説と使い方
マダニ除去用ピンセット(先細タイプ)先端が細くカーブした医療用タイプがベスト。
※無理に自分で除去しない方が安全ですが、医療機関が近くにない場合や、医師の指導があるときのために備えておくと安心。
アルコール綿・消毒液咬まれた後や除去後の消毒に使用。
患部にやさしく押さえるように消毒します。
※消毒しても感染症予防は完璧ではないため、受診は必須です。
清潔なガーゼや絆創膏マダニがついている部位や、除去後の保護に使用。
傷口に汚れが入らないよう、清潔に保ちましょう。
小さなビニール袋(チャック付き推奨)マダニを取り除いた場合、つぶさずにそのまま密閉して保管しましょう。
医療機関での確認や検査の参考になります。
メモ帳・ペン「咬まれた日時」「場所」「発見時の症状」などを記録することで、医師の診断に役立ちます。
咬まれてからの経過時間も重要です。
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まとめ

マダニに咬まれても、落ち着いて対応することが何より大切です。無理に取ろうとせず、清潔を保ち、早めに病院を受診しましょう。

「うちは大丈夫」と思わずに、アウトドアレジャーの前にはマダニへの備えも忘れずに。正しい知識と応急処置の準備が、家族の健康を守ります。

プロフィール

この記事を書いた人

初めまして。
Stitchです。

子育て中のパパやママ、
これから子育てをするパパやママが、

『子どもってすごい!✨』
『赤ちゃんってすごい!✨』

って思ってもらえるようなブログを作っていけたら良いなと思います。

気軽に立寄って見てくれると幸いです☆

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