「夏になると子どもが熱を出しやすい」
そんな経験はありませんか?
実はその原因のひとつに、「アデノウイルス感染症」があるかもしれません。
この記事では、夏に流行しやすいアデノウイルス感染症の種類・症状・感染経路・予防方法などを、保護者の方にもわかりやすく解説します。
アデノウイルスとは?
アデノウイルスは、子どもから大人まで感染するウイルスの一種で、のど・目・腸・肺など、いろいろな場所に感染します。
特に夏場に流行しやすく、集団生活をしている保育園や幼稚園、小学校などで感染が広がりやすいのが特徴です。
アデノウイルスは型によって引き起こす病気が異なり、何度でもかかる可能性があります。
夏に多いアデノウイルス感染症とは?
1. プール熱(咽頭結膜熱)
- 【主な症状】高熱、のどの痛み、目の充血・目やに
- 【感染時期】6〜8月に流行
- 【原因型】アデノウイルス3型、4型、7型
👉 プールの水やタオルを介して感染することがあり、「プール熱」とも呼ばれます。
2. 咽頭炎(アデノウイルス咽頭炎)
- 【主な症状】のどの強い痛み、高熱(39℃以上)、頭痛、全身のだるさ
- 【特徴】風邪に似ているが、熱が長引くことが多い
3. 胃腸炎(アデノウイルス胃腸炎)
- 【主な症状】下痢、嘔吐、発熱(軽度)
- 【特徴】ノロウイルスやロタウイルスと似ているが、症状が比較的長く続く
4. 流行性角結膜炎(はやり目)
- 【主な症状】目の充血、目やに、まぶたの腫れ、痛み
- 【特徴】非常に感染力が強く、目をこすることで広がる
アデノウイルスの感染経路
感染方法 | 詳細 |
---|---|
飛沫感染 | 咳やくしゃみなどのしぶきでうつる |
接触感染 | タオル、ドアノブ、おもちゃなどを通じて |
プール水感染 | 目・口・鼻からウイルスが侵入(特に子ども) |
ウイルスは便や目やに、涙にも含まれているため、トイレ後やおむつ替えの後の手洗いが非常に大切です。
アデノウイルスの治療法は?
アデウイルス感染症には、特効薬(ウイルスを直接やっつける薬)はありません。
そのため、治療は対症療法になります:
- 高熱:解熱剤(医師の判断で)
- のどの痛み:冷たい飲み物、ゼリーなどで対処
- 目の症状:点眼薬が処方されることも
- 嘔吐・下痢:脱水を防ぐため、経口補水液でこまめに水分補給
何日休めばいいの?登園・登校の目安は?
アデノウイルスが原因の「プール熱(咽頭結膜熱)」や「はやり目(流行性角結膜炎)」は、学校保健安全法による出席停止の対象です。
出席再開の基準(例:プール熱の場合)
主な症状(熱・のど・目)が治まってから2日間経過するまで自宅療養が必要です。
症状や感染症の種類によって異なるため、医師の指示に従うのが基本です。
アデノウイルス感染症の予防法【家庭でできる5つのこと】
- 手洗いの徹底(石けん+流水で30秒以上)
- タオルや食器は共用しない
- 目やに・涙を触ったらすぐに手を洗う
- プール後はシャワー+目洗いを忘れずに
- 発熱・目の充血があるときは登園を控える
👶 子どもが感染したら、家族にも広がる可能性があるため、兄弟姉妹や親も体調に注意が必要です。
まとめ|アデノウイルスは「夏の三大ウイルス」のひとつ!
チェック項目 | 内容 |
---|---|
ウイルス名 | アデノウイルス(3型・4型・7型など) |
よくある病気 | プール熱、胃腸炎、はやり目、咽頭炎 |
主な症状 | 高熱、のどの痛み、目の充血、下痢 |
感染経路 | 飛沫・接触・プールの水 |
治療 | 対症療法(解熱・水分補給など) |
予防 | 手洗い・衛生管理・共有物の制限 |
「夏に多い子どもの高熱・のどの痛み・目の赤み」
それは、アデノウイルス感染症のサインかもしれません。
子どもを守るためには、日頃からの手洗い・体調チェック・早めの受診がとても大切です。
正しい知識で、夏を安心して過ごしましょう!
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