「子どもが何週間も咳をしてるけど、風邪かな?」
「夜中になると咳き込んで眠れないみたい…」
もしかしたらそれ、百日咳(ひゃくにちぜき)かもしれません。風邪によく似ていて見分けがつきにくく、特に赤ちゃんがかかるととても危険です。
今回は、百日咳の症状や原因、予防法について解説していきます。
百日咳とは?長引く咳の正体
百日咳は「ボルデテラ・パータスシスという細菌」が引き起こす感染症で、長く続く激しい咳が特徴です。
昔からある病気で、「百日も咳が止まらない」と言われたことが名前の由来です。今でも子どもを中心に毎年多くの人がかかっており、大人も油断できません。
こんな症状が出たら要注意!百日咳の段階別症状
初期の症状は風邪にそっくりですが、進行すると特徴的な咳が現れます。
◎ 初期(1〜2週間)
- 軽い咳
- 鼻水
- 微熱
この時期は風邪と見分けがつきにくいです。
◎ 中期(2〜6週間)
- 発作のような連続した激しい咳
- 息を吸うときに「ヒュー」と音が出る(笛のような音)
- 嘔吐をともなう咳
- 夜に悪化しやすい
この咳が何週間も続き、体力もかなり奪われます。
◎ 回復期(数週間〜数ヶ月)
- 咳の頻度は減るが、完全に止まるまでに時間がかかる
どうしてうつるの?百日咳の感染経路
百日咳は咳やくしゃみで飛び散るしぶき(飛沫)によって人から人へ感染します。特に以下のような場面では感染リスクが高まります。
- 幼稚園や学校など人が多い場所
- 家族内での感染
- 免疫が落ちているとき
誰がかかりやすいの?特に注意が必要な人
- ワクチンを打っていない乳幼児
- 予防接種の効果が薄れてきた中高生や大人
- 免疫力が低い高齢者
特に赤ちゃんがかかると重症化することがあり、呼吸困難やけいれん、最悪の場合は命に関わることもあります。
百日咳の予防法
百日咳の予防には、ワクチン接種が最も効果的です。
ワクチン接種でしっかり予防!
- 定期予防接種(日本では「四種混合ワクチン」に含まれています)
生後2か月から「四種混合ワクチン(DPT-IPV)」で百日咳の予防接種がスタートします。
1期初回(生後2か月〜)
追加接種(1歳前後)
しっかりスケジュール通りに受けることが大切です。
- 大人も希望すれば追加接種が可能(特に妊婦さん・医療関係者など)
ママやパパも実は再感染することがあるので、希望すれば大人向けのワクチンを打つこともでき ます。特に妊婦さんや新生児の家族は推奨されることもあります。
うつさない・うつらないための対策
- 咳が出るときはマスク着用する
- 手洗いやうがいをしっかりする
- 症状があるときは早めに受診・無理して外出しないようにする
まとめ
「風邪が長引いてるだけ」と思っている咳が、実は百日咳かもしれません。
早期発見・治療が大切なので、2週間以上咳が続くときは迷わず病院へ行きましょう!
百日咳は、ワクチンで予防できる病気です。ご自身やご家族のワクチン歴も一度確認し、接種が済んでいない場合は医師に相談して接種をしておきましょう。
コメント