夏に子どもの間で流行する「プール熱」。
正式名称は「咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)」といい、のどの痛み・高熱・目の充血が主な症状です。
この記事では、「プール熱の症状や原因、いつから登園できるのか、家庭での対処法」を、わかりやすく解説します。
プール熱とは?(咽頭結膜熱の基礎知識)
プール熱は、アデノウイルスが原因で起こるウイルス感染症の一つです。
特に夏の時期(6〜8月)に子どもたちの間で流行しやすく、プールで感染が広がりやすいため「プール熱」と呼ばれています。
ただし、プールに入らなくても感染することがあり、季節を問わず注意が必要です。
プール熱の主な症状
プール熱では、以下のような症状が見られます:
症状 | 特徴 |
---|---|
高熱 | 38〜40℃の熱が3〜5日続くことも |
のどの痛み | 食べ物や飲み物がしみるほど強くなる |
目の充血・目やに | 両目が赤くなり、涙や目やにが出る |
倦怠感・頭痛 | 熱とともにぐったりすることも |
食欲不振 | のどの痛みで食べられない子も多い |
※すべての症状が出ない場合もあります。「のど+目+高熱」が揃うと典型的です。
プール熱の感染経路
アデノウイルスは、非常に感染力が強く、以下のような経路で感染します:
- 飛沫感染(咳やくしゃみ)
- 接触感染(手・タオル・おもちゃなどを介して)
- プールの水(ウイルスが残っている水から目や口に侵入)
目やに・涙・便にもウイルスが含まれています。感染拡大を防ぐには、手洗いや消毒が重要です。
プール熱の治療法
現在、プール熱に対する特効薬はありません。
治療は、以下の**対症療法(症状を和らげるケア)**が中心になります:
- 解熱剤(高熱がつらいときに医師の指示で使用)
- 水分補給(脱水防止のため)
- 食事はのどにやさしいもの(冷たいゼリーやスープなど)
目の症状が強い場合は、点眼薬が処方されることもあります。
プール熱はいつまで休む?登園・登校の目安
プール熱は学校保健安全法で出席停止の対象です。
登園・登校の再開基準:
発熱・のどの痛み・目の充血など、主な症状がすべて治まってから2日間経過していること
✔ かならず医師の許可をもらってから登園・登校しましょう。
プール熱の家庭での看病ポイント
- こまめな手洗い・手指消毒を徹底
- 目やにが出る場合は清潔なガーゼでやさしく拭き取る
- タオル・枕・食器などの共用は避ける
- 兄弟姉妹がいる場合は感染に注意
🏠 感染を広げないためにも、家族全体で衛生管理を意識しましょう。
プール熱と間違えやすい病気は?
- 手足口病:手・足・口の発疹が特徴。発熱は軽め
- ヘルパンギーナ:のどの水ぶくれ+高熱。目の症状はなし
- 風邪(ウイルス性咽頭炎):目の症状がない
※症状だけで判断せず、医療機関での診断が安心です。
プール熱の予防法【家庭でできる対策】
予防方法 | 解説 |
---|---|
石けんでの手洗い | 指先・手の甲・爪の間までしっかり |
タオル・コップの共有禁止 | 家族内でも分けて使うことが大切 |
プール後のシャワー・目洗い | ウイルスを洗い流す効果あり |
症状のある人との接触を避ける | 発熱・目の充血がある人に近づかない |
まとめ|プール熱は早めの対処と予防がカギ!
チェック項目 | 内容 |
---|---|
原因 | アデノウイルス |
主な症状 | 高熱・のどの痛み・目の充血 |
感染経路 | 飛沫・接触・水 |
治療 | 対症療法(解熱・水分補給など) |
登園再開の目安 | 症状消失後2日経過してから |
予防 | 手洗い・消毒・共有物の管理 |
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