「体に赤いポツポツができて、かゆがっている…」
「熱もあるし、これって“水ぼうそう”?」
そんなときに知っておきたいのが、水ぼうそう(水痘)です。
子どもがかかりやすい感染症ですが、正しく対応すれば重症化を防ぐことができます。
今回は、水ぼうそうの症状・原因・治療法・登園の目安・予防法まで、わかりやすく解説します。
水ぼうそうとは?
水ぼうそう(正式名称:水痘)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる感染症です。
主に子ども(1〜6歳)に多く見られますが、大人がかかると重症化しやすいことでも知られています。
水ぼうそうの症状は?
以下のような症状が段階的にあらわれます:
時期 | 症状 |
---|---|
初期 | 軽い発熱・全身のだるさ |
数時間〜1日後 | 赤い発疹が顔・体・頭に出る |
次第に | 発疹が水ぶくれ(小さな水疱)になる |
数日後 | 水疱がかさぶたになる(かゆみ強い) |
👉 発疹は新しいものと古いものが混在するのが特徴です。
👉 かゆみが強いため、掻きすぎて跡が残ったり、二次感染を起こすこともあります。
水ぼうそうの感染経路は?
水ぼうそうはとても感染力が強いウイルスです。
- 飛沫感染:咳やくしゃみなどのしぶきから
- 接触感染:水疱やかさぶたに触れることで
- 潜伏期間:10〜21日間(平均14日)
※発疹が出る1〜2日前から、かさぶたが完全に乾くまで感染力があります。
水ぼうそうの治療法は?
基本は自宅療養+対症療法
- 抗ウイルス薬(アシクロビルなど):重症化を防ぐ目的で処方されることも
- かゆみ止め(抗ヒスタミン薬や塗り薬)
- 熱がある場合は解熱剤(※アスピリンはNG)
かゆみ対策には:
- 爪を短く切る
- 冷やしたガーゼでやさしく冷やす
- 汗をこまめにふく
水ぼうそうの登園・登校の目安は?
水ぼうそうは学校保健安全法に基づき、出席停止が義務付けられている感染症です。
登園・登校の再開基準
すべての発疹がかさぶたになったあと
通常、発疹が出てから5〜7日程度で登園可能となります(医師の診断に従いましょう)。
水ぼうそうは、予防接種で防げるの?
はい!水ぼうそうには定期接種のワクチン(1歳以降)があります。
- 1歳と3歳前後の2回接種が推奨
- 接種してもかかることはありますが、症状が軽くすむことが多いです(これを「突破感染」といいます)
水ぼうそうは、大人がかかると危険?
大人の水ぼうそうは、
- 高熱が続く
- 発疹が重くなる
- 肺炎・脳炎などの合併症を起こす可能性あり
妊婦が感染した場合、
- 妊娠早期:流産
- 妊娠20週まで:赤ちゃんに先天性水痘症候(四肢形成不全などの重い障害)を伴うリスク
- 妊娠後期:肺炎の合併症が重症化
- 出産5日前から出産2日までに妊婦が感染すると赤ちゃんも重症な水ぼうそうを発症しやすくなります。
※子どもが発症したら、周囲の大人(特に妊婦さん)にもうつさないよう注意が必要です。
これまで水ぼうそうにかかったことがなく予防接種を受けたことがない成人の人は、予防接種を受けることが可能です。医療機関などに相談してかからないように予防しておきましょう。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
原因 | 水痘・帯状疱疹ウイルス |
主な症状 | 発熱・かゆみのある発疹・水疱 |
感染経路 | 飛沫・接触(非常に感染力が強い) |
治療 | 抗ウイルス薬+対症療法 |
登園の目安 | 全ての発疹がかさぶたになってから |
予防 | ワクチン接種(定期) |
「赤いポツポツとかゆみ+熱」が出たら、水ぼうそうのサインかも?
すぐに受診して、早めの対応+安静なケアを心がけましょう。
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