「咳が長引くけど、熱はそんなに高くない…」
「学校で“マイコプラズマ”って流行ってるらしい…」
そんなときに考えられるのが、マイコプラズマ肺炎です。
風邪とよく似ていますが、こじらせると肺炎になってしまうこともあるため注意が必要です。
今回は、マイコプラズマ肺炎の特徴や症状、感染経路、治療法などをわかりやすくご紹介します。
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、「マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)」という病原体によって起こる肺炎です。
普通の細菌やウイルスとは異なる「マイコプラズマ」という微生物が原因で、小中学生など若い世代を中心に感染が広がりやすいのが特徴です。
マイコプラズマ肺炎の主な症状
マイコプラズマ肺炎は、風邪のような症状から始まり、徐々に肺に炎症が広がることがあります。
初期の症状(風邪に似ている)
- 軽い発熱
- のどの痛み
- 頭痛・倦怠感
数日後から現れる特徴的な症状:
- 乾いた咳(ゴホゴホと痰が少ない咳)
- 咳が1〜2週間以上続く(特に夜に悪化しやすい)
- 発熱(38〜39℃になることも)
- 胸の痛みや呼吸困難(重症の場合)
※咳だけが長く続く「非定型肺炎」と呼ばれることもあります。
マイコプラズマ肺炎の感染経路
マイコプラズマ肺炎は、主に飛沫感染で広がります。
- 咳やくしゃみによるしぶき
- 感染者との近距離での会話
- 学校・家庭・職場など密集した場所での接触
※ウイルスと違って手すりやドアノブからの感染リスクは低めですが、感染力は強めです。
マイコプラズマ肺炎はどんな人がかかりやすい?
- 5〜15歳の子ども
- 学校や部活など、集団生活をしている人
- まれに大人も感染(特に家族内感染)
※小さな子でもかかることがあり、保育園や幼稚園でも注意が必要です。
マイコプラズマ肺炎の治療法は?
抗生物質が必要!
マイコプラズマはウイルスではなく**「特殊な細菌」の一種のため、風邪薬では治りません。
ただし、一般的な抗生物質(ペニシリン系など)も効かず、「マクロライド系」などの特定の抗生物質が必要です。
よく使われる薬:
- クラリス(クラリスロマイシン)
- ジスロマック(アジスロマイシン)
- ミノマイシン(ミノサイクリン)など
※耐性菌(薬が効きにくいタイプ)が増えており、薬の選択は医師の判断が重要です。
マイコプラズマ肺炎の自宅でのケア
- しっかり休養・睡眠をとる
- 水分をこまめに補給
- 咳がつらいときは加湿やのど飴も効果的
- 咳が長く続く場合は再診をおすすめ
マイコプラズマ肺炎の予防法は?
- 感染者との接触を避ける
- 咳・くしゃみが出るときはマスクの着用
- 手洗い・うがいで体調管理を
※マイコプラズマにはワクチンや特効の予防薬はありません。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
原因 | マイコプラズマ・ニューモニエ |
主な症状 | 咳(長引く)・発熱・のどの痛み |
主な感染者 | 小中学生〜若年層、大人にも |
感染経路 | 飛沫感染 |
治療 | 抗生物質(マクロライド系など) |
予防 | 手洗い・マスク・体調管理 |
「咳が止まらない」「風邪が長引く」そんなときはマイコプラズマかも?
早めの受診と適切な治療が大切です!
コメント