秋から冬にかけて流行しやすい「RSウイルス感染症」。特に赤ちゃんや小さな子どもがいるご家庭では、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
今回は、RSウイルスとはどんなウイルスか、どんな症状が出るのか、そして家庭でできる予防法や対処法について、わかりやすくまとめました。
RSウイルスとは?
RSウイルス(正式名称:Respiratory Syncytial Virus)は、乳幼児を中心に感染する呼吸器系のウイルスです。風邪のような軽い症状で済むこともありますが、特に生後6か月未満の赤ちゃんや、心臓・肺に持病がある子では重症化しやすいことで知られています。
主な症状は?
初期症状は風邪に似ていますが、重症化すると入院が必要になるケースもあります。
軽症の場合(多くはこのタイプ):
- 鼻水
- 軽い咳
- 発熱(38〜39度)
重症化すると:
- 激しい咳
- 呼吸が速くなる・ゼーゼー音(喘鳴)
- 哺乳量の低下
- 顔色が悪い(チアノーゼ)
- 無呼吸(特に新生児)
特に、生後3か月未満の赤ちゃんは要注意です!
感染経路と流行時期
感染経路:
- 飛沫感染(咳やくしゃみのしぶき)
- 接触感染(ウイルスがついた手や物から)
流行時期:
日本では主に秋〜冬(9〜12月頃)にかけて流行します。
◆ 治療法は?
RSウイルスには特効薬がありません。そのため、基本的には症状を和らげる対症療法が行われます。
- 発熱 → 解熱剤
- 鼻づまり → 鼻吸い
- 脱水予防 → 水分補給
- 呼吸困難 → 入院や酸素投与
※重症化リスクが高い子には、「シナジス」という予防接種のような注射が使われることもあります。
家庭でできる予防法
赤ちゃんをRSウイルスから守るために、以下のポイントを意識しましょう。
- 帰宅後の手洗い・うがい
- 外出時は人混みを避ける
- 兄弟姉妹や大人も風邪気味のときはマスクを着用
- 赤ちゃんのおもちゃや家具をこまめに消毒
- 家族全員の体調管理
◆ まとめ
RSウイルスは毎年流行する身近なウイルスですが、小さな子どもにとっては重症化するリスクもあります。特に赤ちゃんがいるご家庭では、日頃から予防を心がけることが大切です。
「ただの風邪かな?」と思っても、様子がおかしいと感じたら、早めに小児科を受診するようにしましょう。
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